労災保険加入手続きで安心ライフ

一人親方とは、従業員を雇用せず、自分もしくは自分の家族だけで事業をおこなう事業主の通称で す。建設業などにはこの形態の事業主が多いようです。

しかし、もし仕事中に大けがをしてしばらく仕事ができなくなったら…。サラリーマンならこの ようなときは会社の健康組合で労災認定してもらい、治療費・病院への交通費など治療にかかった 金額を給付してくれます。万が一障害が残った時や事業主が死亡した場合、家族が生活に困らない ように必要な援助をしてもらえます。

一人親方はこのようなときはどうなるのでしょうか。一人親方は労働者とみなされないため、万が一 仕事中や通勤中に事故があっても、労災は適用されないのです。このことはすでに裁判になり、 最高裁判所で判決が確定しています。ただし、労災保険には特別加入制度というものがあります。一 人親方が一人で団体を作り、労災に加入することができる制度です。通常の元請け会社は、特別 加入制度で労災に加入していない一人親方を現場で使うことはありません。自分のためにも、 仕事を受注するためにも特別加入制度を使うことは必須な状況です。

しかし、労災に加入するからには当然保険料を支払わなければなりません。サラリーマンなら会社 が一部負担してくれますが、一人親方の場合は全額自分で支払わなければなりません。これは結構 ばかにならない金額です。

幸い、特別加入制度を扱っている保険組合は複数あります。これらを比較して、自分が納得いく 組合で加入するとよいでしょう。自分と家族の安心のためと考えれば、加入しないという選択肢は 無いはずです。まだ加入していないときは、今からでも加入を検討しましょう。